【熊本グルメ】清流の記憶をすくう夏 ―香梅の『阿蘇伏流水まんじゅう 抹茶』【香梅】
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熊本で「和菓子」と聞けば、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは老舗「お菓子の香梅」だろう。
創業七十余年、地元に根ざし、誉の陣太鼓をはじめとする数々の銘菓を世に送り出してきたその姿は、熊本の人々にとってまさに「お菓子といえば香梅」と言える存在である。
そんな香梅が夏の季節に合わせて生み出したのが「阿蘇伏流水まんじゅう」。
名前を聞いただけでも清らかさと涼やかさが伝わってくるような、夏にぴったりの和菓子だ。
今回はその阿蘇伏流水まんじゅうの抹茶を購入してきた。
一口いただくと、まず感じるのはそのなめらかさである。
阿蘇の伏流水を使って仕上げられた生地は、つるんとした食感で喉を心地よく通り抜ける。
その瞬間、まるで阿蘇の清流が口の中を流れたかのような錯覚に陥る。
火山灰や岩層に濾過され、長い年月をかけて育まれた伏流水は、余分なものが取り除かれ、やわらかな甘みを含んだ清らかな水へと姿を変えている。
その恵みを受けているからこそ、このお菓子の透明感ある食感が生まれるのだと思うと、ひと口ごとの味わいが一層深まる。
そして次に訪れるのは抹茶の豊かな香りだ。
福岡県八女産の抹茶を使ったこしあんは、ただの「甘い抹茶」ではない。
八女といえば日本でも屈指の茶どころ。
濃厚でありながらもまろやかな旨みを持つ八女茶は、多くの茶人にも愛されてきた。
その抹茶をふんだんに練り込んだ餡から広がるのは、爽やかな香りと深みのある甘さのハーモニー。
舌に残る苦みは控えめで、むしろ甘さを引き立てる役割を果たしている。
噛むほどに、鼻に抜けていく芳香が心を落ち着けてくれる。
甘さの奥に漂う渋みと旨みは、まるで茶室でゆっくりと点てられたお抹茶を味わっているかのような奥深さだ。
このお菓子の真価が発揮されるのは、やはり夏の暑い盛りだろう。
冷蔵庫でひんやりと冷やしてから器に盛り付けると、その見た目は小さな宝石のようにきらめき、透明感が際立つ。
冷えた生地が舌の上でほどけ、喉をすっと通り抜ける瞬間、暑さで火照った身体が一気に鎮まっていく。
重さがなく、軽やかで上品な甘さだからこそ、食後のデザートにも向いているし、来客のお茶請けとしても喜ばれる。
和菓子は時に「重たい」という印象を与えがちだが、この阿蘇伏流水まんじゅうはその逆。
どこまでも爽やかで、口の中を涼風が吹き抜けるような感覚を与えてくれる。
思い浮かべるのは、真夏の午後。
窓の外では蝉の声が響き、じりじりと太陽が照りつける。
そんな時、ガラスの小鉢に阿蘇伏流水まんじゅうを二つほど盛り付け、横には冷たい緑茶を添える。
器越しに透ける涼やかな緑色と、口いっぱいに広がる抹茶の香り。
たったそれだけで、部屋の中に小さな清流が流れ込んできたような気配が漂う。お菓子ひとつで、日常がこれほどまでに変わるのだと実感できる瞬間だ。
この和菓子が生まれた背景には、「熊本の自然と文化を伝えたい」という香梅の想いがある。
阿蘇の伏流水、八女の茶葉。
どちらも九州が誇る自然の恵みであり、その土地の誇りだ。
お菓子を通して地域の風土を表現し、食べる人にその価値を届ける。
香梅の菓子作りには、そうした郷土愛が深く息づいている。
だからこそ、地元の人々にとっても、お土産として手渡される旅人にとっても、このお菓子はただの甘味以上の意味を持つのだろう。
食べながらふと感じるのは、甘さそのものよりも、そこから生まれる心の余白だ。
抹茶のほろ苦さとやわらかな甘みの調和は、ただ美味しいという感覚を超えて、心を静かに整えてくれる。
日々の忙しさの中で、私たちは知らず知らずのうちに心をすり減らしているものだが、この一粒の和菓子が与えてくれるのは、ささやかな休息と癒しである。
ほんの数分の間、流れる時間が緩やかになり、心が涼やかに澄んでいくような感覚。
その豊かさこそが、和菓子の本当の価値なのかもしれない。
「阿蘇伏流水まんじゅう 抹茶」は、熊本の夏を象徴する和菓子であると同時に、九州の恵みを一口に凝縮した贈り物でもある。
阿蘇の清らかな水と八女の茶の香り。
そのふたつが織り成す味わいは、熊本の自然や文化を知らない人にとっても、十分に伝わる力を持っている。
お土産として渡せば、きっと「涼しいね」「美味しいね」という会話が弾むだろうし、家庭で楽しめば、暑い夏を乗り越えるための小さなご褒美となるだろう。
熊本を訪れる機会があれば、ぜひ一度手に取ってみてほしい。
冷たい伏流水のように澄んだ食感、そして八女抹茶の奥深い甘み。
その一粒がもたらす豊かさを味わえば、熊本の夏が持つ本当の魅力を、舌と心で感じられるはずだ。
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