【映画感想文】正義と狂気の狭間で:赦しと人権を問うサスペンス 映画『藁の楯』【ネタバレなし】
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⏩️映画『藁の楯』
まず、タイトルがよかった。
見終わってからそれが何を意味するか、心にズシンと広がる。
もともと刑事モノは大好きだ。
公安が絡んだりするのも大好き。
予備知識なしに見始めたが、冒頭からすぐに見入って目を離せなかった。
テンポもよかったし、ストーリーもよかった。
大沢たかお氏の熱い演技も好きなのだが、やはりサイコパス藤原竜也氏も光っていた。
赦す、許す、とは。
残酷な殺人犯をどこまで赦すことができるか。
絶対正義というものはあるのか。
本作にはそれを問いかけられた気がする。
人権というのは誰にでも平等に与えられる権利だ。
しかし、凶悪な犯罪者にもそれが適用されるのか?
そう聞かれたら、感情論からすると否、と答えてしまうだろう。
確かに身近な人が殺されたら、それは赦すことができないものだと思う。
感情の爆発は抑えようもなく、そしてそれをぶつける場所もない。
被害者遺族はただ毎日泣いて暮らすしかないのだ。
加害者を殺しても、被害者は戻ってこない。
そんなことはわかりきっているが、加害者を惨殺したくなる憎しみも理解できる。
しかし、ここに人権がある。
加害者にも人権が存在するのである。
藤原竜也氏演じる犯人はその狂気を見事に描いていたと思う。
こういう人物はおそらく普通にそのへんにもいるであろう悪だ。
悪を排除したい気持ち、そこに金銭が絡めばどうだろうか。
作中でもでてくる人物たちのように、それは止めることができない流れかもしれない。
考えさせられることも多かった作品だし、何よりエンタメ性も高かった。
息をつく暇もない展開に、完全に心奪われていた。
非常に面白い作品だった。
またこういう作品が見たいと思う。
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