【本】読了。東野圭吾『マスカレード・イブ』【読書感想文】(ネタバレなし)
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こちらの本の続編になるかな。
今回は短編集のような形式になっていて、『マスカレード・ホテル』のアナザーストーリーである。
今回も非常に読み応えのあるストーリーだった。
東野圭吾氏は長編も実に面白いが、短編でも中にストーリーを凝縮することができるのが素晴らしい。
前作のマスカレード・ホテルより、もっと踏み入った新田刑事と山岸を見ることができる。
ホテルという場所は、特殊な場所である。
細かい描写で、そのいかに特殊であるかも描かれていて気持ちいい。
フロントクラークのような仕事は私が憧れる職業でもある。
だが、本書に出てくる山岸のように気が利くというか、そうした配慮は私にはできないだろう。
ホテルを訪れるのは面々、変わり者も多いことがわかる。
人が集まればそれだけドラマが集まるわけで、まぁ、事件というものも起こるのかもしれない。
今回の事件も一見難解なものが多かった。
私はあまり頭が良くないので、謎解きをしながら読むということが少ない。
だから、事件の真相がわかるとものすごい驚きがある。
本来謎解きをしながら読むのがセオリーなのだろうが、割とリラックスして読んでいるので、頭を使うことが少ない。
それでも東野圭吾氏は、まるで映像のように鮮明に文章を紡ぎ出し、臨場感を味あわせてくれる。
今回の本は新田刑事の眼力の鋭さというより、山岸の観察眼のすごさが際立っていたように思う。
ホテルマンとは、ここまで人について考えるのか、とただただ感心させられる。
前作に後付で描かれた本だと思うのだが、理合性が高く、隙がない。
もしかしたら先に本作があって、それからマスカレード・ホテルを描いたのか?と思わせるほどである。
東野圭吾氏の脳内はどうなっているのか、今日もまた考えてしまうのである。
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