【映画感想文】落語と時代劇の融合『大河への道』の魅力（微ネタバレあり）
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いや、実に面白い映画を見ました。
相変わらず松山ケンイチさんを追いかけていてこの映画にたどり着いたのですが・・・
⏩️大河への道
松山ケンイチさんを追いかけて見ましたが、主役は中井貴一さんです。
冒頭を見たとき、安っぽい映画になるんじゃないかなぁなんてちょっと思っておりました。
が、開始5分もしないうちに引き込まれましたね。
一人二役で江戸時代と現代を行ったり来たりする、ある意味SFです。
とても落語とは思えない長編。
色んな視点で面白い映画だった。実に奥が深い。
伊能忠敬といえば、誰もが名を知る偉人ですね。
でも、その功績は「歩いて地図を作った」ことくらいしか認識がありませんでした。
まぁ、歩いて地図を作る・・・
ぱっと聞いたら、何でも便利な現代なので「へぇー」くらいで終わってしまうと思うんですよね。
でも、「どうやって作ったか」にスポットが当たると、これが実に面白い。
そして何よりも面白いことが、本作に伊能忠敬は出てこないということ。
伊能忠敬本人を出さずに、伊能忠敬の人生を描ききってしまうところに面白さがまたぎゅっと詰まっている感じ。
巧みなストーリーテリングで、場面が切り替わっても混乱させず、これは！と前のめりになる気持ちを煽って来るのがまた気持ちいい。
時代劇を描くのに、こんな描き方があるのか、とただただ感心させられる。
実は、コテコテの時代劇はスキなんですが、大河とかちょっと本物にこだわりがある描写をするドラマや映画は苦手で、最初見る前は少し抵抗があったんです。
なんというか、ユーモアがあまりないものだったら退屈だな、と。
でも、本作はいい意味でそれを裏切ってくれました。
落語の良い余白を、良い感じに描写で埋めてくれた感じ。
ハラハラもするし、ドキドキもあるし、ユーモアもたっぷりだし、それでいて安定感がありました。
中井貴一さんの演技はやはりうまいですね。キャラの使い分けがしっかりできていて、見ていて面白かったです。
この作品は見たほうがいいかも！おすすめです！
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