【映画】人間というものの描写を加えたリアリティー映画『ゴジラ-1.0』(ネタバレあり)

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実はゴジラの他の作品を見たことがない。

なので、ゴジラの恐怖というものをよく知らない。

それでも、ヒューマンドラマが好きな私にもよく楽しめる作品だったと思う。

⏩️ゴジラ-1.0

✄- – – – – – ネタバレあり– – – – – ✄

ゴジラというものはなんだろうか。

元はというもの、円谷英二監督の反核映画だったと記憶している。

本作、ゴジラ-1.0はどちらかというと反戦の映画だったように感じた。

ゴジラがどうして生まれたか、そこには作品中であまり触れられていない。

どちらかというと、もう生まれいでているゴジラの、そのゴジラ自体の恐怖を描いたものだったように感じた。

人間ドラマである。

戦争とは、戦争に向かう人の心とは、を描いていたように思う。

戦争に向かう心、それは本来ならば恐怖であったはずなのに、日本という国は簡単に命を差し出すような戦闘を繰り広げてきた。

それを美徳とし、国のために命も差し出せないのかと。

それに反した若者の心の描写を、本作はよく描いたと思う。

後悔や懺悔に苛まれ、毎晩を過ごすという心理。

「私の戦争は終わっていません」

そう、あの日から。

ゴジラの恐怖というより、一人の人としての生き方を感じる作品だった。

ゴジラはリアリティはあったが、無敵過ぎて逆にあまり恐怖を感じなかった。

だが、スクリーンで見れたわけではないので、あの大画面で見ていたら恐怖を感じたかも知れない。

そう、無敵過ぎたのだ。

だから、掃討作戦があまり現実的なものに感じなかった。

人々の無力さは感じられたが、その無敵を倒す、ということに少し無理を感じたような気もした。

 

ゴジラを見るのが初めてだったからか、あまりゴジラ自体に注目できなかった。

それよりも人々の描写に目がいった。

特攻兵。

それだけで日本人の複数の人は涙が出る設定ではある。

当時の日本人の生死観というのは、おそらく敵国であった国には伝わりにくいのかも知れない。

それを表現しているのは見事だと思った。

若干ヒーローモノ的に作られているが、映画としてはありだろう。

 

もしかしたら、純粋な怪獣映画としては楽しめなかった人もいるかもしれない。

 

カラー版の方をみているので、モノクロ版でもう一度見てみるのもありかもしれないな、と思った。

 

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Posted by bear-tan