やはり真田広之はヒーローにふさわしい。映画「亡国のイージス」
真田広之はヒーロを演じるために生まれてきたのだなと思うことが多々ある。
彼は真っすぐで情熱を秘め、人に対して誠実な役を演じることに長けている。
彼のあの、凛としたまっすぐな瞳がそう思わせるのだろう。
亡国のイージスは1999年に講談社から刊行された小説である。
図書室勤務時代に、この本は人気であり、常に誰かの手元にあった。
そのため、私はあいにくと言うべきか、ラッキーと言うべきか、この本を自分の手元に置いたことがなかった。
故に今回の映画は何の先入観もなく純粋に楽しむことができたと思う。
これはたまたまAmazon primeで、おすすめ欄に出てきたのである。
私は「亡国」「憂国」という言葉に弱い。
その思想を理解はしていなかったが、一時期三島由紀夫に傾倒していた時期がある。
思春期だったゆえ、とてつもない影響をこの言葉は与えた。
そして、イージス。
戦争主義や戦争反対主義ではないけれど、潜水艦には惹かれるものがある。
自分にできないことをやってのける彼らに一種憧れというものがあるのだろう。
この映画は。。。「ザ・ロック」日本版といったところか。
ちなみに、この映画のレビューをざっと見せていただいたが評価はあまり高くない。
小説を読んだ人からすれば、少し話が薄く感じてしまうのかもしれない。
キャストの豪華さがすごかった。
真田広之を始めとし、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一。
実に、「亡国」を演じるにふさわしいキャストだ。
如月行役に、勝地涼。まだ青臭い演技も心地よかった。
ちょい役として真木蔵人が出ていたのもびっくりだった。
私は邦画しか見ない派なのだが、潜水艦というものはたいてい陰謀に巻き込まれやすい部隊として取り上げられる。
今回もそうだ。
潜水艦ジャックで日本を狙うテロリストに立ち向かう、というもの。
ストーリーは確かに振り返ってみれば単純であるが、いかにして立ち向かうか、またテロリストの国家への在り方などがまざまざと描かれる。
国家とはなにか。人とはなにか。
人の愛情とはなにか。
内容としては、戦争よりも平和について考えさせられるもの。
「戦争はいつも対岸の火事に過ぎない。戦後60年、日本は太平洋と東シナ海との間に、ただ浮かんでいただけた。平和なら、それで国と呼べるのか。」
「平和って、戦争の隙間に生まれるものだと、俺は思ってるんだ。この国は、60年間も、その隙間にいるんだ。俺は、それでいいと思うよ。」
今の日本は平和ボケしているとも言えると思う(個人的感想)。
喉元にナイフを突きつけられるまでは、きっとその平和は続くと思っているに違いない。
しかし、ナイフを突きつけられてからでは遅いのである。
そんな日本に一石を投じる映画になっていると思う。
私は難しいことや漢字・数字が苦手なため、小説よりも映画を先に見てよかったと思うが、小説もぜひ読んでみたいと思った。
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