【映画】悪女と青年、その甘美なる日々『人のセックスを笑うな』【映画感想文】(ネタばれあり)
『人のセックスを笑うな』(ひとのセックスをわらうな)は、山崎ナオコーラの小説作品。作者のデビュー作である。
井口奈己監督で映画化され、2008年に公開された。
原作を読まずに先入観なしで見れた作品。
主人公みるめを松山ケンイチ氏、ヒロインユリを永作博美氏が演じた。
✄- – – – – – ネタばれあり – – – – – ✄
甘々なラブストーリーですね。
普段ラブストーリーを見ることがないので、かなり新鮮な気持ちで見ることができました。
不倫ものではあるのだが、どこかのんびりとほのぼのとしたテンポでストーリーは展開していく。
タイトルほど衝撃的な内容ではない、と思った。
確かに年の差不倫ではあるが、ヒロインの永作博美氏がただただ可愛く、とてもそんな年齢に見えないことも衝撃を和らげているのだろう。
松山ケンイチ氏演じるみるめは、どこにでもいる普通の大学生といった感じである。
恋に落ちる瞬間というのはあっという間なのかもしれない。
普通の大学生が、普通ではない恋に落ちる瞬間。
年上の女性を好きになることは、ある。
仕草が可愛かったり、ほんのそういう些細なことで始まるのかもしれない。
でもなかなか付き合うまで発展すると周囲で聞いたことがなかったし、特に20歳差となると、ほとんど聞いたことはない。
しかし、この作品に出てくる女性は魅力的である。
軽やかに、ちょっと風変わりに、そして悪女である。
そう、悪女である。
永作博美氏は好感度の高い演技も多いが、悪女の役は本当にはまり役だと私は思っている。
童顔なその無邪気な笑顔に、魅了されない人はいないだろう。
狡猾な悪女ではない。
天然である。
天然で周囲を振り回してしまう、悪びれない悪魔である。
松山ケンイチ氏演じるみるめは至って普通の大学生で、だからこそこの魅力にのめり込みやすかったのだろうと想像する。
青年の情熱というのはやはり熱いものがある。
周囲が見えなくなってしまうというこの情緒の移り変わりを見事に演じていると思った。
この映画では不貞を誰が責めるわけでもなく進んでいく。
エンターメントはそれでいい、と思った。
恋ってそんなものだろう。
しかし、ラストは意外で衝撃的すぎた・・・
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